日本独自の野菜であるごぼう
世界の中でも根の部分を食用にしているのは、日本とヒマラヤ山麓の人たちだけなんです。日本では、平安の昔から、香りのある野菜として親しまれてきたものです。
含まれる食物繊維も、非水溶性のセルロースやリグニン、水溶性のペクチンなど、さまざまな働きのものがあります。
「腸の働きを活発にする」
硬くて筋っぽい野菜の代表のごぼうは、食物繊維のかたまりのような野菜と言っていいでしょう。
100g中には、8.5gも含まれて、野菜のなかでもトップクラスです。この食物繊維は、腸の蠕動運動(ぜんどう)を促して便通を良くします。
昔から、便通予防にはごぼうと言われてきたこともうなずけますね。
「便秘を予防し、大腸がんを防ぐ」
ごぼうに含まれている非水溶性食物繊維のリグニンには、抗変異性作用があって
がん細胞の発生を予防をする働きがあります。
また、便秘を予防する点では、最近日本でも増加傾向にある大腸がんを防いでいます。
「ペクチンはコレステロール低下作用も」
ごぼうには、ペクチンを主にする水溶性の食物繊維も含まれています。これらは、
腸内でコレステロールを吸着して体外に排出させるので、コレステロールが気になる人には、おすすめの野菜です。
「血糖値が気になる人に」
硬いごぼうの独特の歯ごたえを作っているのがイヌリンです。分解すると果糖になりまさひが、体内に分解酵素がないために、そのまま排出されてしまう食物繊維です。
ごぼうはしっかりと噛んで食べるために、早食いを防ぎ、血糖のコントロールにも
つながりますね。
また、食物繊維が腸にたくさんあると、腸からの糖分がゆっくりになるので、血糖の急な上昇を予防できます。
「香りは皮に近い部分に」
ごぼうの香り成分は、皮に近い部分に多いので、ごぼうの泥は、タワシなどで皮をこする程度に落とすと、独特の風味を逃さなくてすみます。
また、切ったごぼうは、酢水につけると白くなってしまいます。それに長い間さらすと、風味も旨みも落ちてしまいます。
ごぼうは、アクも強いので、アレルギー体質の人は、アク抜きを十分にして食べ過ぎないようにしなければなりません。
胃腸の弱い人も食べ過ぎると下痢をする場合がありますので、注意が必要となります。
「我が家のごぼう薬食レシピ」
たっぷりの食物繊維でがん予防をします。
・がめ煮
材料(4人分)
ごぼう 1本
鶏肉 200g
干し椎茸 4枚
にんじん 1½本
れんこん 小½節
茹でタケノコ 100g
こんにゃく ½枚
さやいんげん 6本
菜種油 大さじ1½
A
しゅうゆ 大さじ1
砂糖 大さじ½
みりん 小さじ2
B
砂糖 大さじ2
塩 小さじ½
しゅうゆ 小さじ1½
作り方
鶏肉は一口大に切り、干し椎茸は戻してそぎ切りにします。
ごぼう、にんじん、れんこん、タケノコは乱切りにして
こんにゃくはスプーンで一口大にちぎってさっと下ゆでをします。
大さじ½の油で鶏肉を炒めてAの汁に漬けて、大さじ1の油でしいたけと②を炒めて鶏肉と水2カップを加えて7~8分煮ます
Bの調味料を入れて、②の残り汁も加えて、汁がなくなるまで炒りつけ、半分に切って塩茹でしたさやいんげんをちらします。
出来上がりです。
まとめ
ごぼうは、日本人以外ほとんど食べないようです。日本独特の食べ物で
栄養価は、さほどありませんが、便秘予防や大腸がん予防になります
食物繊維をたくさん含むために、最近は、見直されるようになってきました。
ごぼうの繊維は、セルロース、リグニンなどで、水分を吸収する作用にとんで
います。また、腸内ガスを発生させて腸粘膜を刺激し、便秘予防や改善に役立ち
ます。また、腸内の好気性菌の発生を促して脱コレステロール作用もあります。
さらに、腸からの糖分を吸収する速度を遅くし、肥満や糖尿病の予防をします
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